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Vol.21 せんせい

コンサルティングの受講者から、

 

先生

 

と呼ばれることがある。

 

「いや、別に先生じゃないんで、『和多田さん』で良いですよ」

 

と言うようにしているが、2、3回言っても呼び方が変わらなければ仕方なく放置している。

 

 

社会保険労務士として開業していた時は、やはり社会保険労務士同士で「○○先生」と呼び合っていた。

 

資格を持っているというだけの若造に過ぎないのにどうにも気持ち悪い思いがしていたが、周囲が皆そうしていたから従わざるを得なかったし、一応国家資格だからと受け入れている自分もいた。

 

 

しかし、今は違う。

 

キャリコンサルタント」というのはあくまでも自分のやっている仕事を説明するための便宜的な表現であり、私は転職支援を一定の資格に基づいて行なっているわけではないのだ。

 

カッコ良く言えば、実力だけを頼りに、お金をもらって転職支援を請け負っているに過ぎない。

 

念の為に説明しておくと、たとえば社会保険労務士業務を社会保険労務士以外が報酬を得て行うことは法律で禁じられているが、転職支援を報酬を得て行うことは一定の資格者のみに制限されない(=独占業務ではない)ため、合法である。

 

(もう1つ念の為に説明しておくと、「職業紹介事業」は厚生労働大臣の「許可」が必要であるが、私は職業紹介事業は行なっていない)

 

 

何だか難しい話になってしまったが、今の私はあくまでも資格に基づかないフリーのコンサルタントである。

 

「先生」と言われる理由はないのだ。

 

まして、私が先に生まれたわけでもない年上の受講者からそう呼ばれると何とも落ち着かない。

 

 

私は一応転職支援のプロと自負している。

 

「その道のプロ」として受講者から認められているが故に「先生」と呼んでもらえるのかもしれない。

 

が、それを言うならサラリーマンの方は1人1人がそれぞれの分野の「プロの職業人」のはずだ。

 

会社に利益をもたらすことと引き換えにお金をもらっているのだから。

 

 

実際、私など理解も及ばないハイレベルな仕事に携わられてきた受講者も数知れず、

 

「こんな人の支援を私が行なって良いのだろうか」

 

と思うことも度々だ。

 

たまたま職場を移るという状況の中で、私がアドバイスする立場になっているだけなのだ。

 

 

 

だから、私のことはどうか「先生」と呼ばないでほしい。

 

 

先生もうちょっと時間大丈夫ですか?」

 

「別に『先生』じゃないんで、『和多田さん』でお願いします」

 

「あ、そうでしたね。実は面接のことで先生に1つ質問したいことがあるんですけど。」

 

「…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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